犬猫

明け方、『東映100大ヒーロー スーパーファイト』。月光仮面からシャリバンあたりまで東映ヒーロー100人一挙紹介というビデオだが、たとえばゴレンジャーなら五人に数えられているので実際の番組数はもっと少ない。ヒーローの形態が、覆面のおじさん→変身→巨大ロボットといったように時代と共に変化していくのがよくわかって面白い。アイアンシャープなるヒーローがでている作品(調べたら『宇宙快速船』っていう映画みたい)に、宇宙人のはなつ光線銃にあたって人間が壁のシミになるという描写があって興味をそそられた。それから、イナズマンはやっぱり変わってるな。変身が二段階で、イナズマンになる前にいったんサナギにならないといけない。あと自分がリアルタイムで観ていたサンバルカンとかギャバンとかは懐かしくみました。そうそう、ギャバンって毎回、悪の組織が地球を逆転させるんだった。それから恐怖劇場アンバランス「猫は知っていた」と「蜘蛛の女」の二話。「猫」は怪奇というよりサスペンステイスト。緊張感あふれる演出だったが、肝心の猫がそんなに知っていたかんじじゃないのがちょっと残念。「蜘蛛」のほうはかなりマズいかんじ。木に縛られた女性にガソリンがまかれ火が放たれる。炎のむこうからそっと開かれる目。オープニングからしてすごい。


夜はシネ・アミューズに『犬猫』をみにいった。あーもっと早く来ればよかった。出来事をカメラがただ見ているというこのかんじ。劇的なことは特におこらない。あんまり仲の良くない幼なじみが一緒に住む羽目になって心を通わすような気まずいようなというだけだが、淡々とした視点のため、これはある特別な、というか、特定の時間だったという事実として、胸に迫ってくるものがある。あと榎本加奈子がすばらしかった。音無可憐さんと同一人物とはおもえぬ素の表情をみせる。これからもがんばってほしいなぁ。とてもよい映画でした。東京は14日までだって。
http://www.inuneko-movie.com/


さて、インパクト出版界から最近でた『音の力〈ストリート〉復興編』、読んでないので内容についてはわかりませんが、表紙にご注目いただきたい。
http://www.jca.apc.org/~impact/image/stfukko.jpg
アレンジされてはいますが、そう、イラスト泉君です。本人は気づいているのだろうか、書店に並んでいるぞ。装丁をやってるのがオフノートのデザイナーの藤原邦久さんで、私はいろいろお世話になってるんだけど、CDだすたびにスキャナーを借りに行くのです。そしたら泉君の才能にたいへん感銘を受けておられまして、ジャケットではボツになったイラストをいつかどこかで使いたいとおっしゃってた。で、このたびこういうかたちで日の目を見たというワケ。こうしてみるとやっぱスゴいなぁ。願わくば書店で手にとって、泉君をみかけたら一声かけてあげてください。