シラクーズ

ちかくのカフェで朝食。評判の店らしく、私が頼んだジンジャーブレッドのパンケーキなるものはかなり美味しかったが、それでもコーヒーはまずい。しかもお変わり自由で、うっかり飲み干すとすぐ注がれてしまうので注意が必要だ。日本のファミレスはクオリティが高い気がしてくる。これからむかうシラクーズは一昨日いたロチェスターとさほど離れておらず、日程をちょっといれかえれば移動量すくなくてすむのになぁと車にいただれしもが思っていたが、後の祭りである。としまるさんは空気枕をあてがい、後部座席に横たわっているのが丁度いい案配のようで、振り返るとすやすや寝ていることが多かった。もし仮に神が存在したとして、さらにその目に人工物が映らないとしたら、神の視点からするととしまるさんはアメリカの大地を眠ったまま、産まれたままの姿で平行移動していることになる。だが、そうすると飛行機や釣り堀は神にとってどういうものなのか。いちいち考えていたら気が狂ってしまうだろう。そんなことを話していると、トーマスに、日本語だけで楽しそうに話しているは聞くに堪えないと言われたが、仮に英語で話したとしても聞くに堪えないだろう。意外にも時間通りに本日の会場であるシラクーズ大学へ。演奏したあと質疑応答。ヴィジュアルアートを学ぶ学生さん相手にワークショップをすることになったと聞かされて青ざめていたのだが、あれやこれや答えているうちに時間はたち、それほど詐欺でもなかったかもしれない。企画の人に韓国料理屋に連れて行ってもらったところ、ひさびさのヒット。大隈通りママハウス並には食べられました。ホテル泊。予定をたてるべくショーンの部屋で相談。明日いくバッファローはそれほど遠くないので、ゆっくり寝て、ナイアガラの滝に観光にいこうということに。男五人で集団自殺をするならば、という話題になって、口にSM用のボールをはめ、ラバーでできたマクドナルドの制服を着たまま滝壺に身を投げ、親に遺体身元確認をされるという提案がショーンの笑いのツボにはまったらしく、しばらくひきつっていた。