日記ののこり

21日
デュッセルドルフ着。eva-maria houbenさんのソロコンサートみる。客層がすごい。5人くらいなのはよいとして、平均年齢70歳くらいなんじゃないだろうか。白髪じゃない人がひとりもいない。ボイガーさんが1955年生まれだけど、彼らにとっては若者の音楽、というかんじなのかもしれない。このあたり名物のアルトビールはFüchschen Altというのだそうで、Füchschenとは子ギツネのことだそう。たまたま明日やる私の曲、天狗と狐の天狗抜きなのでfoxesというタイトルにしていたので、なんとなくうれしい。そしておいしかった。マークがかわいい。
http://www.fuechschen.de/

22日
ボイガーさんの“un lieu pour être deux”は無の上に無を重ねるような曲。“foxes”は光の線が少しふるえたり、近づいたりするなんとも美しい演奏だったとおもいます。そして昨日とほとんど同じ客層!

23-24日
ベルリンに移動。観光。

25日
Kuleにてアクセル・デゥナーとデュオ、なのだが、アクセルはスイスから帰ってくる日で、空港に着くのが夜の10時。でも本番にはちゃんと間に合ってくれました。なんの説明もなしにトランペットと影絵のデュオ。立体的な音楽になっていたと思いました。ベルリンの友人が大勢きてくれて、感無量。

26日
駅でジャン=リュック・ギオネと待ち合わせてハンブルクに戻る。先日もいったビアホール、グレーニンガーへ。シュヴァインスハクセたべる。ジャン=リュックは昼に同じものを食べていたそうなので、サラダのみで済ませていた。ガチガチに堅い皮部分がもっともおいしく、まるで肉に戦いを挑まれているような気持ちになる。

27日
Blinzelbarというスペースでジャン=リュックとデュオ。諸事情により最近新しい場所に移転したそうで、この日が移転後初ライブ、というはなしはきいていたのだが、なんでも以前は巨大スーパーマーケットだったビルだそうで、とにかくあり得ないくらい広い。奥にも謎の小部屋がいろいろあるようだった。ジャン=リュックの会場録音コンピューター曲2曲と、サックス/シャドーデュオ。ジャン=リュックは生のサックス一本ながら、楽器の音よりも場所の響きをいろいろ掘り起こして、不思議な音像を作り出しておりました。

28日
ジャン=リュック朝帰る。夜、たぶんはじめてバレエというものを観た。題目は「人魚姫」。おもったよりもずっとエンターテインメントなものだった。が、演出の人は舞踏が好きなんだろうか、海の魔人は麿赤兒のようだったし、人魚は白塗りで、大野一雄か横浜メリーさんかというような出で立ちで、なかなか興味深かったです。しかしなんともかわいそうなはなしである。

29日
ミニチュア博物館へ。欧州最大クラスの鉄道模型があるとのことだったが、鉄道よりもむしろ街の模型に力をいれているかんじ。結構リアルながら、よくみると山の中に半身半獣の怪物がいたり、北欧エリアの地下で神々がお祭りをやっていたりと、微妙なファンタジー要素が心憎い。夕方よりmichael maierhof, birgit ulherと録音。ベルリンのミュージシャンに言わせると、ハンブルクは即興演奏不毛の地で、ライブをやるのもハンブルクよりも東京のほうが楽なほど、とのことだったが、彼らはここでがんばっている。夜はポルトガル料理屋へ。港町なので魚がおいしい。

30日
いまさらながら市立美術館へ。とにかく物量がすごく目が回ってしまったが、中世のへんてこな悪夢絵画があったりして魅力的。

31日
このレジデンス、次の人が早めにはいりたいとのことで、ミハエルの家に移動。居心地よくなってきたところで終わってしまう。残念である。夜はミハエルの手料理。白アスパラのスープと、天然酵母でつくったキッシュ。今回の滞在、うまいもの食べてばっかりでしたが、やはり人に作ってもらうのはよい。

6月1〜2日
帰国。

というわけで帰って参りました。もうちょっとボーッとしているかと予測していたけれど、以外に録音したりライブやったりと充実しておりました。非常に楽しかったです。

もうすぐはじまるターミネーター4の予習とおもって、ターミネーター3のDVDを借りて観てみたが、はじまって1時間以上たってから既に観ていることに気がついた。なんで覚えてなかったんだろう。印象が薄かったのだろうか…。
シアターNにて『サスペリア・テルザ - 最後の魔女-』。これぞアルジェント節ではないでしょうか。一見、これはちょっとチープにみえてしまうのでは…という表現も、これが悪魔だ、魔女なのだと堂々とやってしまう。こちらとしても納得するほかない。アーシア・アルジェント、自然体で魔女の血統に見えてしまうのは、まぁほんとにそうなのだから、流石としかいいようがありません。悪魔みたいのが使う拷問用の小物みたいのもよかったです。どう考えても不必要なんだけど、説得力がある。ちなみに、私が観たのの次の回はセクシー魔女たちによるスーパー・ダンス・ショーがあったらしい。

さて、そんな中、明朝アネッタ・クレプス来日いたします。迎えにいくのではやく寝たいところですが、スタートレックDS9は観たいのでそうもいきません。

ライブ、ぜひぜひご来場ください!!!!!!

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Annette Krebs
Kid Ailack Art Hall 3 days

6/10 wed.  duo with 杉本拓
6/11 thurs.  trio with 大友良英 宇波拓
6/12 fri. duo with Sachiko M

各日 open 19:30 / start 20:00
予約 1700円 当日 2000円 3日間通し券 4000円
KID AILACK ART HALL
http://www.kidailack.co.jp/
お問い合わせ/ご予約
03-3322-5564(キッドアイラック)
hibarimusic [at] nifty.com

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2009/6/13/(Sat.)
Annette Krebs ・ 宇波拓

open 18:30 / start 19:30
予約 1800 当日2000+1drink
at 京都下鴨 yugue
京都市左京区下鴨松原町4−5下鴨神社西側御影通りと下鴨本通
河原町通り)の交差点の西北角、白れんがが目印。ガソリンスタンドの筋向か
い酒屋前。
予約:
ezakimasafumi [at] gmail.com
075−723−4707(yugue 開店時に限る。)

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2009/6/14(Sun)
Annette Krebs ・ 宇波拓
guest 江崎將史

open/start/ 19:00/19:30
予約 1500 当日1800
at 神戸塩屋 旧グッゲンハイム邸
神戸市垂水区塩屋町3−5−15
予約:
guggenheim2007 [at] gmail.com
tel 078-220-3924
fax 078-202-9033
http://www.geocities.jp/shioyag/

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アネッタ・クレプス プロフィール
67年生まれ。フランクフルトでクラッシックギターを学び、93年ベルリンに移り住む。膝においたギターと、エレクトロニクスを用い、具体音と電子音によるデリケートな音楽を追求している。おなじくベルリンのアンドレア・ノイマン、ロビン・ヘイワード等をはじめ、各国のミュージシャンと共演。最新 CDにハープのロードリ・デイヴィスとのデュオ”kravis rhonn project”がある。01年、04年についで三度目の来日。