ここ数日

ここ数日体調があまりよくなかったが、非常に刺激をうける出来事が多々あった。

ユーロスペース映画一揆に『行旅死亡人』を観に行く。火曜サスペンス劇場のような体裁で怪物映画を撮ってしまう井土監督は…すごい。この怪物は、目視できないながら強大な社会なるものに引きずられ人間でありながら人間ならざるものになってしまうという恐ろしくも哀しき存在であり…主人公のバカっぽさも含めてなにかやるせない想いののこる作品。これから新作がはじまるので見逃すべからずで。
http://spiritualmovies.lomo.jp/eigaikki.html

映画といえば、出版物が二つでておりまして、
エクス・ポ
http://ex-po.net/
こちらでは沖島勲鎮西尚一/私という世代を超えた対話が収録されております。居酒屋に河岸を変えてからも沖島節が止まらず、私は司会だったにもかかわらず風邪気味だったので途中で帰ってしまったという、面目ない事態でした。でもこれは映画や宇宙の話ができて、とてもよい内容だったとおもいます。
もうひとつは
トラッシュ・アップ
http://www.trash-up.com/
で、こちらは古澤健/mmm/私が恋愛映画についてトークするつもりが議題が永遠の孤独についてになってしまった謎の展開がお楽しみいただけるかとおもいます。ブラックメタルについての原稿もご依頼いただいていたのですが、おとしてしまいました、本当に申し訳ないです。

ああ、ブラックメタルといえば、今日DEATHSPELL OMEGAの新譜が届いていた!うっかりLPと、Tシャツ付きのCDの両方を買ってしまった。あいかわらずクオリティが高すぎてブラックと呼んでいいのか疑問もありますが、神々しさと禍々しさのアマルガムは更なる地平へ!恍惚として聞いてしまいました。

出版物といえば、こないだつくったヒバリ画報、さっそくlilmagにも置いていただきました。
http://lilmag.org/?pid=24869668
http://lilmag.org/?pid=24869691
ラヴクラフト、および立ち食い蕎麦好きの方はぜひ!

DVDでディセント2をみた。前作はここ数年の地底映画でも群を抜いて素晴らしくこちらも期待していたが、こちらは地底人が毎回おどかしますよーという段取りで出てくるので、ちょっとどうかとおもった。しかしこれはきっと映画館の暗闇で観るべき映画なんだろう。

神田君企画ループライン。ここにきてついにお客さんゼロを実体験してしまった!。デュオ2セットの予定を変更し、2つのデュオを同時に演奏することにして、ライブはやった。ループラインの坂本君も出演者だったので、はからずもnon-eventと真逆の状況になってしまった。が、得てしてこういうのは楽しくやってしまう。蝋燭がプロジェクターの光に陽炎のような模様を作り出していた、というか原理上陽炎そのものか。しかし振り返ってみると、紙が飛び交うなか火もつかっていたから、一歩間違えばほんとの意味で惨事になっていたかも…。来年2月にリターンマッチをやることになりました。

土曜は七針。川端さんのオーロラ、すばらしかったな。あえて言うならば、あれはゴスペルなんだろうか。どこからも受け継がれて来ておらず、誰とも共有されていないのに、血肉に染み込んでいる。インセクト・タブー、また一年後といわずやりたいですね。

そして日曜夜、七針にju seiの田中君企画を観に行ったのだが…うすうす感づいてはいたが、あいつは狂っているという確信をえました。「田中豊」にはほんとに吸い込まれそうなくらいウットリとしましたが、最後の「力」で地獄にたたき落とされました。彼は演奏中も、ライブが終わってからもキャラクターがまったく変わらない。あの状態が素だとは思えない、というか信じたくないだけかもしれない。いやー、おそろしい人がいたものです。12/5キッドアイラックのフォークジャンボリーでは田中淳一郎名義で出演していただきます。なにかまずいことに関わってしまった気がしてきた。

さて、今度の水曜、24日はループラインにてnon-eventです。ライブとしての枠組みはありますが、出演者なし、演目もなしという企画。会場に目に見えない微生物はいるとおもいますが、確実にありそうなのはそんなものでして、なんとも宣伝しにくいのですが、ぜひご来場いただきたい。私も観客として馳せ参じます。