R.H.の手記

某国立大で助手をしているIに会う。真面目すぎて面白味にかける男だが、信頼できる友人だ。アンティーク家具店をいくつかまわり、寿司を食した後、多摩川へ。土手に座り、空を眺める。人はどこから来て、どこへ行くのか。沈んでいく夕日は私たちにそ んなことを語りかけているように思える。クラシック音楽の歴史 は、その問いに答えようとする偉大な叡知の記録でもある。いつしか、私たちは泣いていた。帰ると先日CDレビューで誉めておいたヴァイオリン奏者のJから贈り物。安物のハム。ミキサーにかけた後、風呂のお湯にまぜてみる。