買い物がてら八坂の古書店、由利書房に行く。ここは立地に反してたいへん品揃えがよく、子供の頃からよく来ているのだ。社会思想社がつぶれ、オール絶版になった現代教養文庫を数冊購入。内一冊がジャーナリストの江川紹子氏がオウム事件の前に書いた『冤罪の構図』。徹底した調査をもとに、冤罪の事例を検証する好著。警察は脅して虚偽の自白をさせ、裁判所は証拠を捏造する。おそろしいったらありゃしない。数年前、僕は幼女虐待の嫌疑をかけられて被害者に面通しさせられたことがあるのだが、自分じゃないってわかっててもすごく緊張してしまった。当時髭をのばしていて、犯人も髭面だったということでひっぱられたんだけど、もしあの女の子が「この人です」とか言ってたらどうなってたんだろうなぁ・・・。ちなみにそのときは無論すぐ解放されたんだけど、その3分後くらいにまた別の警官につかまった。気の弱い人は「やったのはおまえだ」と言われるとそんな気がしてきてしまうものらしい。この本に出てるのは、たまたま弁護人が熱心なひとだったりして、冤罪がはれた事例だけど、真相は薮の中のまま服役してるひとも少なからずいるんだろうなぁ