モップ

昨晩、ウィスキーを飲み過ぎたせいか、こんな夢をみた。私は毎日、古いビルに出勤している。社員は全員、青い作業着を着ている。一階は壁全体が白くペイントされていて、エレベーターのボタンも塗りつぶされているため、毎朝探し当てるのに一苦労する。必ず、一旦三階に立ち寄って、今日の予定を聞かなければならない。担当の上司はいつもお弁当を食べていて、無関心に「通常通り」としか言わない。その後最上階へ行って朝食をとる。その部屋は壁一面がロッカーで、畳敷き。ロッカーから清掃用具を取り出して、また一階に降りて外に出る。どうやら別のビルと戦争をしているらしい。戦地は比較的離れていて、遠くの空が赤く染まっている。私はモップやバケツをもった作業着の一列に加わり、砲撃の音がする方角へ向かっていくが、内心イヤだなぁ、とおもっている。というところで、出社前のダニエルが朝食をとっている音で目が覚めた。それからもうひとつ、公園のようなところで、なにもおこらないのに立ったまま自然死する、という夢もみた。恐怖はなかったが、これもまた、内心イヤだなぁ、とおもっていた。マークとランチ。昼間からパブでビールをのみつつ、リリースごとの相談など。いったん戻って休んだ後、街へくりだす。エル・グレコ展。大学生のとき、スペインに観光しにいったことがあるのだが、トレドでみたエル・グレコにはたいへん感銘をうけた。古い教会の薄明かりにぼうっと浮かび上がるグレコには神秘的なものをかんじたが、こうしてギャラリーの光でみると、まぁ、絵だな。でも祈りを捧げている人の垂直方向に伸びた動きはやっぱり独特だ。これは僕の勝手な思いこみだし宗教観のことはなんにもわからないけど、視線の先にはひょっとしてなにもないんじゃないの、という疑問がすこしあるようなかんじがして、なんだかもの悲しい。あとは白の質感。青みがかっているような、暖かみがあるような。どういう仕組みでああなっているのだろう。それから、ロンドンで一番好きな店、Forbidden Planetに行ってきた。ここはフィギュアやマンガ、カルト本などがいろいろおいてあって、最近移転して店舗がちょっと大きくなったばかり。前のごちゃごちゃ感がちょっとなくなってしまって残念だったが、おみやげ用にハマー・ホラーを題材にした冗談カードを購入。ポール・フッドに会うため地下鉄でエンジェルへ。会うなり仕事場に鞄をわすれてきた、といわれて、取りに行くのにつきあわされた。その鞄には家の鍵、クレジットカードなど、諸々入っており、しかも会社の人は引き払っているかもしれないという。その場合、電車賃とか僕が貸すのだろうか、とちょっとおびえつつ、まだあいていたので助かった。ビュッフェ形式、3ポンドで食べ放題、というロンドンにしては破格値のインド料理屋へ。たまにはこういうジャンクなものも食べないと体が持たないな。ご存じの方はご存じだが、この人はものすごいスピードでしゃべるので、英語ヒアリングのお勉強には最適だ。寺内タケシやジャックスのはなしなど。