ジョニー

hibarimusic2004-03-16

ロードリの録音を手伝う。これまでミニCD-R四枚組「Berlin Reeds」と「Berlin Strings」の二作をリリースしているAbsynth Recordsが、今度「London Strings」を出すそうで、これは読んで字の如くロンドン在住弦楽器奏者のソロをあつめたコンピである。参加ミュージシャンはマークとフィル・デュラン、ロードリとそのお姉さんアンハラッドの四人。で、ロードリが一台のハープを八手で演奏する曲をつくったので、その一員としてかり出されたのだった。朝、ロードリが迎えに着てくれて、録音場所であるジョン・ウォール邸へ。このひとは、ほかのミュージシャンの演奏を録音して、解体、再構築したコンポジションを作り続けている作曲家。音楽がたいへん緻密なのでもっと神経質な人を想像していたが、きさくなおっちゃんというかんじの方だった。あと家がステキ。キッチンにトリの剥製を飾っている家ははじめて。庭もきれいなお花でいっぱいだ。ちなみにハープ演奏にもうひとり、ロードリの友達ジョニーさんもかりだされていたが、この人は放送局で働いていて、徹夜仕事明けだとかで開始時点で死にそうな顔をしていた。いままではツアー用の小さなアイリッシュハープしか見たことがなかったのだが、ホンモノのおおきいやつはさすがにすばらしい音がした。普通に弾くとただの名手なロードリ。ポロポロ弾いてくれるだけでお姫さまが登場しそうだ。録音は、ジョニーがすぐ寝てしまう点を除いては滞りなく終了。結果はリリースをお楽しみに! ただ、結局ハードディスク上でエディットすることにしたので、四人で演奏した意味がほとんどなかったのが難点だ。昼過ぎには終わったので、中途退場したジョニーをのぞくみんなでsound323の近くでお昼をたべる。ロードリはおごってくれると言ったが、カードで払おうとしたところ使えず、現金はナイというので結局僕がお金を貸すという不可解な結果になった。323でくだを巻いて、一旦帰る。柳下毅一郎著『殺人マニア宣言』によると、シリアル・キラー、デニス・ニールセンの家がすぐ近くだということなので探しに行ってみるが、通りをくまなく見て回ったにもかかわらず問題の番地が見つからなかった。もちろん住んでいる人にとってはたまったものではないのだろうから、ひょっとしたら住所が変更になったりしたのかもしれない。夜はなんとかパークというところのパブでロードリ、アンハラッド、マット、ジョン・ウォールとそのパートナー、ケイさん、それから323関係の仕事を一手に押しつけられている気のいいデザイナー、ダミエンが集まってくれて飲み会。ロンドン最後の夜なのでとりあえず飲み過ぎてみた。かえりはわりと近くに住んでいるダミエンに誘われるまま地下鉄で帰ったが、あとでダニエルにきいたらとんでもない遠回りだったそうである。