イデア

hibarimusic2004-08-10

先週のライブご来場いただいた方ありがとうございました。ひさびさにやった杉本、江崎、宇波トリオ、深淵なようなすっとぼけているようなみょうな演奏で個人的にはかなりおもしろかったです。やってて苦笑しました。シュナイダー、ロメンご夫妻はほんとに人柄のよい方々で、ライブのあとの日も博物館にご案内し沖縄料理屋にいったりしてたいへん楽しいひとときを共に過ごさせていただいたのですが、いろんなしめきりがあって日記にしたためている余裕はありゃしない。ライブの打ち上げはほがらかな笑いにつつまれていたなぁ。かんたんテーブル手品大会になっていた。そしてご子息フロリアン君の絵はすごい。そこにいた人々の似顔絵をかいていたが、ただ似せて書くのではなく、一旦彼の中でその人物のイデアを抽出した上でのアウトプットがなされており、みた本人は思わぬところで自己の実存と対峙するハメに!写真はフロリアンくんのペンによる杉本拓ポートレイト。人間ですらなく、かといって精霊や妖怪の類でもなく、あきらかに世俗に属している。杉本さんは子供の目に自分はこんな風にうつっているのかと素でショックをうけていた。


その次の日もアケタの店でライブをやった。斉藤、中尾、堀田、古池、ぼくの五人。斉藤さんは中尾さんの古いお友達で、メタル・パーカッション奏者で最近16mmフィルムによる人形アニメーションを完成させた。その前は台車のうえに乗ってひとに押してもらうことで移動するという修行を一月続けていた方である。音楽をやるのはひさしく十年以上ぶりということだったが、なにかの現場のようなワイルドな見た目とは裏腹にかなり繊細な演奏をされていた。ガタガタ動く一斗缶にシンパシーを抱く。アケタの店なのに床を鉄道模型がはしっていた。かなり貴重な体験をさせてもらった。


と、息をつく間もないまま、来週の木曜19日、おなじくキッドアイラックでギリシャのチェロ奏者ニコス・ヴェリオティスと一緒にライブやります。アコースティックストリングカルテット。ニコスと杉本さんの曲もやります。ぜひぜひご来場ください。


http://www.hibarimusic.com/j/veliotis.html

http://www.nikosveliotis.com/