ヴァレンシア

朝8時にベラを発つ。ガソリンスタンドで道を聞いて、ヴァレンシアへ向かう。バスクをでると道路の周りはスペインのイメージと違わぬ赤茶けた大地が広がっている。たいへんなスピードで、死ぬかと思いました。最初目を疑ったが、会場は近未来風味の巨大美術館。ビルバオの空港と同じ設計者だそう。大がかりなフェスティバルで、角田俊也さんのインスタレーションも展示されていた。昨日トータスがでていた特設野外ステージではヒップホップの要素を大胆にとりいれた地元のロックバンドが出演中。到着してすぐセッティングしてすぐライブ。サン・セバスチャンの後で不安もあったが、やっぱりマッティンと二人だとやはりとんでもないものになる。面白い。だが、やはりずっと一緒に演奏していて、とんでもなさについての狙いが明確になってしまったところはある。すこし時間をおいて、またやりたい。池をながめつつ考え事。なんだか不思議な手応えだ。持っていたものを全部なくしたようなぽかーんとした気持ちとこの上ない達成感とが同居している。マッティンとツアーできてよかったな。ありがとう。我々の後に演奏していたLEIF ELFFRENがかなりかっこよかった。極端に歪んだフィールド・レコーディングがフィードバックのなかにみえかくれする。話していたら、去年ストックホルムで会っていた。思い立ってバルセロナのフェランに電話してみたが留守電だった。残念。元気だろうか。ホテルの名前が「ABASHIRI」だった。印象的な名前だ。夜、フランシスコ・ロペスやアンチフロストのディミトリらと会食。ツアー最後の夜はふけた。