虚構と魔

11月、ジョン・ブッチャーとのツアーでロードリちゃんが来日する。私のほうでもロードリ単体のライブを企画するつもりがどの会場も不可。どうしたものか。10年ぶりくらいで『虚構船団』読了。壮大なる叙事詩的歴史に立ち会いつつ作家のグチにトコトン付き合う。メタというレベルではとらえきれぬ錯綜した構造に改めて涙する。一月ぶりにバイト。高橋洋『映画の魔』購入。電車のなかでパラパラ読んだだけだけどいくつか目から鱗が落ちた。盟友畠山さんによる「呪い」と「反復」についてのインタビューも収録。運動する構造体としての「呪い」。マッティンとのデュオツアーで得た確信に限りなく近いものを感じる。作為的なものでしかないはずの映像や音楽が信じがたいが紛れもない現実として立ち現れる時、そこには明らかにマズいものかもしれないがそれ自体は首尾一貫した論理が通底している。ツタヤにてトビー・フーパー最新作『ツールボックス・マーダー』レンタル。楽しみだナァ。あと『恐怖劇場アンバランス』も借りた。
しかしこの高橋文体の吸引力はどうなんだ。これこそ「魔」ではないか。