雑感1〜5

日記は一日欠かすとしばらく抜けてしまうな。しかもそういう時に限って日々は濃密だったりするのだ。覚えていることを並べます。
11/1 ビデオで『太陽の王子ホルス』。楽しげなミュージカルシーンとは裏腹に「悪魔の血」といったあまりファミリーうけしないテーマと向かい合う。夜、上石神井のスタジオでリハ。明確でさえあればどんな理不尽なコンセプトでも受け止めてくれる植村さん。いや、そこに合理/不合理という判断基準は存在しない。あるメカニズムが与えられればそれは実行されるのだ。限りなく呪いの原理に近い。おもに角田君、泉君、服部君に向けての情報ですが、トンカツ屋「みその」つぶれてました。我々の高校はこの近所で、部活帰りによく来ていたのである。ニンニクカツ、チーズカツなどいろいろメニューがあったが、いつも誰か一人の分は間違えて出てくるのがスリリングでよかった。あと、「前の人より高いものを頼まないと死ぬゲーム」で最後になってしまった泉君が一番安いトンカツ定食を頼んで度胸を見せたこともあったよね。
11/2 DVDで『リング2』。結局中田監督は心霊現象を描くのは苦手なのか。いい線いっているのに怪異がこちらを向く瞬間がいまいち怖くなし。でも怨念をエネルギーとして数量化する博士がいい。午後キッドアイラック。韓国のミュージシャンについてはカンさん周辺のひとを知識として知っているだけだったが、大友さんによるともっと若い世代に運動体としてのシーンが形成されつつあるらしい。そんなミュージシャンを迎えてのライブ。韓国の二人はルックスとは裏腹に(ひとりは伊集院光風、ひとりは小学校の同級生、伊藤ジュン君に似ている)リニアな構成の残忍なデジタルノイズ。フランスのジャン=フィリップとかあのあたりに通じるものがある。植村さんとの演奏は楽しいな。人とやっているかんじがしない。スピーカーの振動と同じレベルでドラムが聞ける。
11/3 再びキッド。私は久しぶりのソロ。マッティンとのツアーで試みていた居心地の悪いストラクチャーをさらに追求したい。秋山、植村デュオはやはりへんなものだった。論理的な狂気と美学に満ちた混沌との共演だ。Sachiko M、杉本デュオのおもしろさは筆舌しがたい・・という書きようがない。ああいう出来事だったのだ。韓国はこれからいろいろ面白いことがおこっていくのだろう。みてみたい、近いし。時期によっては新幹線で大阪往復するより安いのかも。さすがにキセルはムリだと思うけど。しかしキッドの打ち上げは飲んで食べてしまうな。牡蠣とかがでる。
11/4 ヒバリ新譜を配給会社に納品。注文はほぼ皆無なんだけどね。取り扱い店舗、いまのところ二軒。とある企画に関わっている会社からお呼びがかかったので出向いてみたらその企画自体がなくなったとのお知らせだった。こんなところにも不景気のあおり。復活を願う。西荻で虫博士主催の飲み会。いや、これがいわゆるオフ会というものなのか。中野では別のシンポジウムが開かれていたようだ。出席できず失礼いたしました。
11/5 plan-Bでジョン・ブッチャーのライブ。アメリカ帰りで空港から直のとしまるさんと大学の授業から直の大友さんとそれぞれデュオ。ロードリもソロ。最近こだわりのE-BOWによるドローンものだが、ナマ楽器の鳴りのせいかアンビエントには聞こえない。その差はなんだろう。打ち上げでまた美味しいモノがいろいろ。名残惜しいが終電が・・と後ろ髪を引かれる想いで帰ったのに電車で寝過ごし、泊めてもらえるあてもなくタクシーを使う羽目に。ジョンとロードリ日曜は洞窟だ。