ウィーンにて

12/2
昼、クエルでヴェアナー・ダッフェルデッカーと待ち合わせ。極一部のひとにしか意味をなさない情報だが、クエルの名物親父、惜しまれつつも10月に引退されました。でももっと若い人が引き継いで、元の雰囲気そのままにかわらず営業してます。あいかわらずブーカード達は入り浸っている。ヴェアナーは中国ツアーから戻ってきたばかり。サウナ、マッサージ、豪奢な食事とかなり満喫してきたようだ。一旦ディエターの家にいって、タクシーにものすごい量の機材を積み込んでiftafへ。映像のひとはセッティングがたいへんだ。ビリーのビデオ・シンセサイザーはチロル風の模様をあしらった木箱にはいっていてかわいかった。はじまるまでの時間で100年以上の伝統を誇るアンゼングルーバーでシュニッツェルを食す。いわゆるウィーン風カツレツだがごってりとした見た目とは裏腹に以外にさっぱりして油っぽくなく、サクサクたべれる。ディエターとビリーはそろそろシルヴィアのクイズ収録が始まる時間だとのことで親指を隠して念を送り始める。こちらではこれが幸福を祈るサインだそうだ。日本では霊柩車見たときやるポーズだと一応伝える。ディエターと私のデュオが終わった後、noidとシュナイダーさんが到着。ビリーの映像はかなりよかった。ビデオのフィードバックが主で、あとオーディオ信号をビデオ入力にいれたりしてるみたい。http://gnu.klingt.org/ここでちょっとみれます。終わった後はせっかくコントラギターがあってシュナイダーさんがいるのでアルペン民謡講座。チロル風シンコペーションの極意を授かる。


12/3
ウィーン音楽表現大学へ。午前中はグンター・シュナイダーの、午後はフランツ・ハウツィンガーのクラスでなぜかゲスト講師のような役を仰せつかる。夜、インスブルックへ帰る前のシュナイダーさんと駅のレストランで食事。ここのグラーシュはさすがにまずかった。夜、以前クエルで会ったことのあるフルート奏者が率いる室内楽アンサンブルのコンサートへ。ディープ・パープルをクラシック風アレンジにした曲とかをやっていて、オーストリアにもこういう寒いものがあるんだなぁとおもってたら作曲者がボリス・ハウフだった。ブーカードとクラウスと飲む。クラウスはシルビアのクイズに付添人としてついて行っていて、テレビにうつっているそうだ。結果はどうあれ放送みたいなぁ。決戦は来週水曜日とのこと。アマンスタジオでの録音うちあわせもちょっとした。忘れ物をとりにディエターの家にまたおじゃまする。シュナップスをいただいてフラフラしたまま帰宅。荷造りしないまま寝てしまった。ちなみに美味しいことで有名なビリー実家のワインはhttp://roiszwein.schmeckt.org/ここです。ラベルのイラストいいなぁとおもっていたらビリーが描いているんだそうだ。


12/4
朝いそいで荷物をつめこんで、バスでウィーン空港へ。ロンドンへ。機内でコリン・ウィルソンの『宇宙ヴァンパイアー』を読む。言うまでもなくフーパー『スペース・ヴァンパイア』の原作だ。原作の時点でSFというよりかなり怪奇色がつよい。ロンドンについて、その足でsound323へ。ロードリのソロコンサート。マーク、アンハラッド、ダミエン、セイモアなどいつもの面々がわらわらと集まってくる。今日は作曲作品のみで、コンサート用の大きいハープを弾くロードリは心なしかいつもより凛々しく見える。しかしお客さんの数が多すぎて身動きがとれない。今日からしばらくお世話になる野中モモさんのお宅へ。お茶をいただいてからアンハラッドのバースデーパーティーへ。あとからマット・デイヴィスもきて楽しいひとときを過ごすがさすがに疲労がたまっていたのでお先に失礼する。まったく覚えていないが、私は野中さんになにか食べさせてくれとお願いして、うどんをつくってくださったそうなのだがそのまま深い眠りに落ちてしまったらしい。もったいないことをしました。