地獄

最近うっかりケーブルテレビに入ってしまい、昔のドラマをついつい見てしまう。佐野史郎がやたらお茶の間に浸透していたころの『誰にも言えない』とか、吉田栄作の『僕が彼女に借金した理由』とか、やたらドロドロしていて気が滅入る。あと、らんま1/2をみて改めてデタラメだなぁと感心し、高橋留美子をいろいろ読みたくなった。こうしてインプットの回帰が進行する中、数年ぶりに『デビルマン』を読み返し、これまた改めて感銘をうける。中盤、不動明が読者に「ここまで読んでしまったからにはあなた自身を地獄が待ち受けているのだ」と語りかけるところがあり、事実、このマンガとの出会いが人生にとって大きな楔となることは確かで、志が高いなぁとおもった。やはり、受け手に致命的なダメージを与えようと襲いかかってくる作品は面白い。それとは関係なく、夜、泉君と会い、すっかり居心地悪くなってしまったコットンクラブでビールを飲み、高田馬場ブックオフ巡り。そのあと「おならを推進力に前に進むごっこ」をやっていたら、細い小道ですれ違ったお姉さんに哀しい顔をされてしまった。心細い夜道、こんな二人組に出会いたくはなかっただろうなぁと、しみじみした気持ちになった。