レッド・ツェッペリンほか

ライブの打ち上げ後、もちろん電車はないのでタクシーに乗った。私の楽器をみた運転手さんに、「お客さん、音楽やってらっしゃるんですか?わたしの知り合いが空手やってるんですよ」と言われたが、あれはいったいどういう文脈だったのだろうか・・・?さておき、キッドアイラックは作曲者としては手応えを感じるものがあった。五線譜中心で時間指定もかなり厳密にしてあったが束縛されているかんじはせず、演奏しながらひとごとのように聞き入っていた。聞き入ったついでに数カ所しかない音符を見落としてしまうこともあったのが悔やまれはするものの、得難いひとときであった。演奏してくださったみなさんご来場いただいたみなさんありがとうございました。やはり作曲ものはおもしろいなぁと思ったので、室内楽編成の作曲シリーズを続けてみたいなぁといま考え中。
最近聞いている音楽は相変わらずブリティッシュ・ロック、トラッド、プログレといったかんじだが、個人的な音楽史上そのすべてが交錯する点はレッド・ツェッペリンであるということに最近なって、いろいろ聞き直しています。人によって好きなアルバムがぜんぜん違うのが面白いところですが、私はだんぜん「聖なる館」派。それぞれの曲が奇想に富んでいると同時にRain Songに代表されるウェットな曲もあり、なんともいえません。みなさんはどのアルバムがお好きですか?
だがレーベル主としては過去ばかり振り返っているばかりにもいかない。ヒバリは次期リリースリストが突然いくつも固まってきた。順番がどうなるかはちょっと未定ですが、まずエリック・ラ・カーサの"secousses panoramiques"、これはエレベーターのみに焦点をしぼったフィールド・レコーディングもの。ただ録音しただけなのにかなり構築されてます。エレベーターといえば・・・ということで、とある人物にライナーノーツを依頼するつもり。それから角田俊也さんの"再生する空間に伝わっている振動の一部に干渉する低周波音声信号と空白"、これは音楽CDというよりも、再生された環境を変調する音源彫刻ともいうべきものだとおもいます。いまだかつてそんなCDが存在したことはないのではないだろうか。あととぼけたインプロ作品のシュタングル氏と私のデュオ。あとCD-Rでマッティンの弾き語り。これはもうすぐできるはず。と、こんな充実したラインナップになっていますが、無い袖は振れないので、お金が次から次へと出てくる機械に頼らないで済むようがんばりたいと思います。
と思った矢先、いま週一で池袋でバイトをしているのですが、サンシャインの地下で中古レコード市、P'パルコの8階でレコード市をやっていて、見事罠にはまった。いろいろ散財したが、なかでも「マタンゴ」や「美女と液体人間」なども収録された『SF映画の世界PART2』というレコードを安く買えたのがとても嬉しかったです。
SFで思い出したが、先日『妖怪大戦争』をみた。実に楽しい映画で、夏休み大作として本当に正しいと思う。ただ、これはほんとに三池ファンとしてのわがままであり、映画産業としてどうとかは抜きにしたはなしだが、冒頭の"くだん"が産まれるシーンにあるようなヤバいものをみてしまったというかんじがもっとあったらよりのめりこめたように思う。映像から鋭利な刃物が飛んでくるような生々しさが三池作品の魅力のひとつだと思うのだが、そしてそれは夏休みエンターテイメントであることと矛盾しないような気がするのだけれどなぁ。ああでも敵キャラの機械はよかったね。いつも拝見しているid:eichi44さんも書かれておりましたが、ハリーハウゼンの髑髏騎士に通じる動きだった。