上海

6/22
海賊盤があるということは、オフィシャルのリリースも必ずあるはずである。いろいろ調べて、オフィシャル盤しか扱わないという中国では珍しそうなお店を発見し、ベルトラン、マッティンと一緒にいってみる。いまや無くなってしまった新宿ヴァージンメガストアのような作りであったが、とにかく人気がまったくない。スタッフはやたら多いが、やたらヒマそうである。情報によると、検索システムに誇りがあるようであったが、私の探していた監督のDVDは見つからず、しかし、自分で探してみるとちゃんと在庫がある。そして限りなく安い。ブートとほとんど値段が変わらないのがすばらしかった。マッティンはエイゼンシュテインを中心に30本DVDを購入。私も中国古典映画など10本ほど。ホテルからさほど遠くないところで昼食。ディクソン抜きで注文するのははじめてだったかもしれない。しかし、うまかった。牛背骨のスープと鶏肉などを食す。狂牛病鳥インフルエンザが心配である。突然スコールの如き雨が降り出す。自転車道路が洪水を起こしていた。ジャン=リュックとおちあって、会場へ。到着直前、雷が近くにおちた。電撃が鼓膜にはしるような大音量であり、まさしく天啓を受けたような衝撃が我々にはしる。さて、最後のライブにしてはじめて、ライブをやるところといった趣きの会場であった。最低50人は来るだろうといわれていたが、大雨とワールドカップのためか、7、8人のオーディエンス。しかし、このライブは私の音楽人生のなかでももっとも特別なもののひとつとなった。この音楽につける名前はないだろうという確信があった。途中、停電がおこり、会場が暗闇に。PAが落ちる時の衝撃音はさきほどの雷に匹敵するものがあった。セカンドセットでディクソンとの共演があったが、その前の時点ですでになにかを成し遂げてしまった感があり、いまいち集中力を欠いてしまったのが申し訳なかった。レビューはこちらでお読みいただけます。
http://blog.sina.com.cn/u/485ba2000100047f
打ち上げつつ地元のみなさんと交流。


6/23-24
朝、ベルトランとクロワッサン。楽器屋街にいって、音大に勝手に入り、富田勲のポスターをみる。ムスリム食堂で昼食。散歩などをはさみ、車で上海空港へ。例によって遅れつつ、深川へ。夕食、足裏マッサージを経て、明け方5時にマイクロバスで香港空港へ。昼過ぎに成田着。うちに着いたのは16時頃。合計30時間くらい起きていた計算になる。さすがに疲れた。このカルテットの作品発売記念ツアーであったが、全行程で一枚を売ることに成功した。まずまずの成果といえるだろう。


さて、日本ツアーです。
http://www.hibarimusic.com/j/event/mgdu.html
明日、月曜、京都shin-biです。スペシャルゲストが登場するというウワサもあります。神戸在住のトランペット奏者かもしれません。明後日、火曜日は、本ツアー唯一のジャン=リュック・ギオネ、パイプオルガンソロ。これを見逃す手はありません。水曜はブリッヂでアキビンオケとの共演。木曜は名古屋で西出君たちと、金土はキッドアイラックアートホールでいろいろあります。各会場、是非ご来場下さい!