R.H.の手記

屋敷の階段に水を流し、うなぎを放流する。手でつかむのではなく、足で踏み付けて動きを止めるのがポイントだ。つかまえたうなぎは自分でさばくのがプロというもの。包丁でひらくと、中から一本のひもがでてくる。うなぎの養殖は、卵からかえすのではない。真水に30センチ程度のひもをうかべておくと、プランクトンが付着し、骨となり、肉となってうなぎとしての自覚を持つ。どんなことがあってもあきらめてはいけない。生きていくための力をわたしはうなぎから教わった。どんなダムでも川はせき止められる。