午後、ブルクハルト・バインズ氏とマークのお宅へ。7月のブロークンコンソート日本ツアーのときの写真をみる。楽しい思い出が蘇ると同時に、何枚かこの世から消去せねばならぬものもあった。マークのアルバムを見ると、ほとんどすべての写真でロードリがカメラ目線で写っている。このふたり・・・できてるな。しばし談笑した後、ロードリのお姉さま、アンガラッドの運転で会場へ。この人、たまに歌いながらしゃべってしまうクセがロードリとおんなじだ。道がすごく混んでいて、あちこち迂回しているうち開演時間を過ぎてから到着。来週僕も演奏するボニントン。最初はベースとクラリネットのデュオで、これはまぁ、こんなに楽器が弾けてしまう僕を見て系のモノ。二番目がバインズと、ギターのジョン・ディセットのこれまでCDを二枚だしているデュオ。323のライブとはうってかわって、意外にもリズミックかつメロディックなアプローチで驚いたが、この二人は多分、考え過ぎて間抜けになってしまった人々で、一応火花を散らしているわりにはほのぼのしていてすごく面白かった。バインズ氏はいいなぁ。phosphorでもおもったんだけど、なんというか、音がひょうきんです。それからギターのジョン・ラッセルにドラムと、さっきのベースの人を加えたトリオで、ぜんぜん面白くありませんでした。でもまぁロンドンにもいろいろあるんだな、ということがわかってよかった。

起床後、怪老人ロジャーに別れをつげ、ロンドンへ戻る。いったんマーカス邸でやすませてもらった後、323に行って、マークとレゾナンスFMのスタジオへ。。ポール・フッドの番組に出演するのだ。デザイナーのダミエン君もヒマだというのでついてきた。演奏はいいんだけど、おしゃべりもあるというのでかなり緊張してしまった。いざとなったらダミエンに代わりにしゃべってもらおう。スタジオにつくと、なぜかリヴィング・カラーのコピーバンドみたいなのが練習していた。そういえばあのベーシスト、ダグ・ウィンビッシュだっけ? あの人は今どうしているだろう。世界最強のベーシストというふれこみだったと記憶しているが。でもベーシストの強い、弱いって何なんだ? それはいいとして、まだスタジオにはいれないとのことで、近所の喫茶店でいちおう打ち合わせ。ご存じのひとはご存じだろうが、ポールは回転数を倍速にしたレコードのような人物で、ついていくのがたいへんだ。なんとなく段取りのようなものを決めたが、ラジオっていうのはこんなにいい加減にことがすすんでいくものなんだな・・・。偽リヴィングカラーが出ていったようなので、セッティング。してたらもう放送時間だということでスタジオへ。ポールを黙らせるにはこちらからしゃべるしかないので、若干無理してみた。ヒバリ作品をいろいろかけてもらう。反響があるといいねぇ。で、なんだかわけわかんないまんまスタジオライブに突入。スタジオエンジニアの人は、生放送ライブ中は携帯電話、切っておいた方がいいとおもう・・・。でもまぁトータルでなかなか面白い体験だった。終了後、マークは帰って、ポール、ダミエンと夕食。質よりも量の多さで勝負するイタリア料理屋。そのあとパブで、ポールはサイケ、ダミエンはパンク、ぼくはプログレのはなしをそれぞれ好き放題する。ポールは生This Heatを三回みたことがあるらしい。すごいパワフルなものだったそうだ。うらやましいナァ。ダミエンはハイゲイト在住なのでバスで一緒に帰る。音楽のはなしをしていたはずが、いつのまにか互いの人生相談になっていた。帰宅後、桃さんにミニコミ文化の意義についての見解をうかがう。