再びマークの運転でシェフィールドへ。道がたいへん混んでいる。事故があったのかなぁ、死体写真がとれるかも・・・などと冗談をいっていたら本当にぐちゃぐちゃになった車の横を通り過ぎた。ちょっとへこむ。言ってみるものだなぁ。渋滞に巻き込まれつつ街へ。会場に直行。ミック・ベックというバスーン奏者のお宅なのだが、これがまた昨年おじゃましたブルーノ・メイエ邸に匹敵するステキな庭つきのお屋敷だ。お部屋でライブといっても広さはオフサイトの三倍くらいあるわけよ。静かだし。ベック氏お手製のパスタをいただくがこれがすごいおいしかった。椅子をならべたりしていたいささかわかい仲本工事といった風貌のおっさんは、マーティン・アーチャーというミュージシャンで、今日演奏するひとだった。ヴァイオリンの音をラックに積み上げたエフェクトで変調する。なんだか懐かしいかんじだなぁ。音にあわせてちょっと体をくねらせたりするものの、あまり板に付いていないところがペーソスを醸し出していた。あと、たまにニヤッとわらったりするのだが、これまたポイントがよくわからなかった。チラシにはなんだか詩の朗読のようなものが入るとかいてあって、演奏はじまってもいないので、おかしいなぁと思っていたら、しばらくしてから突然一番前に座っていた魔女みたいなおばさんがやおら立ち上がって咆哮し始めたので気が動転した。このおばさんが詩人だったらしい。でも1分くらいでおわっちゃって、また何事もなかったかのようにマーティン氏の演奏は続いた。ロードリは今度、かれとデュオのツアーをするという。がんばっていただきたい。音数の少ない演奏をしていると、なんというか、沈黙のやりあいみたいになってる気がしてしまうことがあるの。極端にいえば、だれかの音が終わるのをまって、自分がだして、ほかのひともそれが終わるのをまってて、以下繰り返し、のようなこと。マークとのデュオはそのへん、わりとお互い勝手にやれるようになってる気がする。今日の宿泊はここから車で40分くらいかかるとこなので、片付けた後早々に引き上げる。シェフィールド、結局このお宅以外なにも見なかったな。きっといい街なんだと想像する。ミックとマーティンに別れをつげ、ダービーという街に向かう。マークの友達で、これまたsound323のお得意さま、デヴィッド・リード氏のお宅。とりあえず犬が二匹いて、恐ろしいまでの歓迎をうける。僕はなぜか、老人と動物にだけやたらとモテる。デヴィッドは大学でヴィジュアル・アートを教えている方で、マークとかキース・ロウとかのビデオもいろいろ撮っている。彼のホームページでそんな画像が公開されてるよ!