かえる目

明日からアメリカツアーに行って来ます。私はアメリカ大陸に足を踏み入れること自体がはじめてであり右も左もわからないが、この国のイメージとしてつい思い浮かべてしまうのはH・G・ルイス監督の「2000人の狂人」である。陽気なカントリー音楽が鳴り響くなか、気の狂った村人に惨殺されないよう気をつけたいものだ。泉君にこんなニュースも教えてもらった。
http://www.sankei.co.jp/news/050916/kok061.htm
気象兵器を操り原爆投下に報復するヤクザ。もしこれが事実だとしたら大変なことだ。しかも新たなハリケーンがいまテキサスに向かっているという。


先週は引越し間近のid:Tigerlily邸にてかえる目のお座敷ライブ。文字通りアットホームな雰囲気のためか進行がかなりグダグダで、お客さんに曲の間違いを指摘されたりしつつ一時間半やりつづけてしまったが、バンドとしてはかなりタイトになってきたように思う。間合いやダイナミクスによる表情のつけ方がこうも繊細なバンドも当世あまり見かけないのではないか。ゲストとして虫博士にも参加していただいた。笑いが瞬発力だけではなく確かな構成力によって裏付けられており、さすがだとおもう。終演後は和やかな語らいの場だったが、しだいに人が帰っていって、残ったのはかえる目、虫、服部、泉、大久保さんという学院出身者が大半を占めるある意味ゴールデンな面子。めくるめく才能のポトラッチに笑い死の危険すら感じだが、なかでも服部君のクラシックレコード紹介芸には目を見張るものがあり、虫博士が悔しさのあまりかものすごい恨めしそうな顔をしていたのが印象的だった。心底楽しかったが引越を記念する会として正しかったかどうかというとやや疑念が残る。いずれにせよ、得がたい場を設けていただいたモモさんありがとう。その次の日は中尾邸で録音。木下君は甲子園でミサがあるため欠席。はじめてのオープンリール録音だった。たしかにこれはなにかマジックがあるような気がしてくる。やわらかいいい音なのはもちろんだが、全体がまとまって聞こえるのがよかった。中尾さんのフルート、党大会風合唱などライブではできない要素も加えつつ、はやくも名盤の予感がしてくる。帰ってからEVさんの二桁掛算の歌も録音。指が攣りそうだった。


ラングとムルナウの映画祭は『ファントム』と『ドクトル・マブゼ 一部/二部』をみれて、帰ってからDVDで『マブゼ博士の遺言』も。
会場が近かったこともあってファントムのあとに芸術見本市という企画にいってみたが、そこでみたGNUがほんとうによかった。かなり異様なストラクチャーをもつ曲のおもしろさももちろん、バンド全体のグルーブ感がすばらしく、論理と血肉が一致しているというか、いやぁ感動しました。こういうことをやっている人々が身近にいるのは幸せなことだ。立ち込めた霧が一気に晴れたような気持ちになりました。


ちなみにツアーはこんなようすです。
http://www.hibarimusic.com/j/event.html
お近くの方にお住まいの方いらっしゃいましたらぜひ。
12月のdieb13/billy roisz来日公演も徐々に決まりつつあります。