アメリカでは6

再度ジョン・ヘイ図書館へ。司書さんにラブクラフトコレクションをみせてほしいとお願いすると、閉架なのでやや手続きがいるらしく、またの機会にすることにした。でも、目録をみせてもらえたのだが、これがラブクラフトだけで分厚い一冊になっていて、どうやらマイクロフィルムになっている手紙や草稿もふくめ、膨大な量があるようだ。もし研究者だったら相当なこもりがいがあるだろう。司書さんは、かわりにといって、ラブクラフト直筆原稿のコピーを一枚印刷してくれた。本人によるイラスト入りで、とてもうれしい。またしばらく街をぶらぶらしてから駅へ。ボストンへは通勤列車がでていて、片道8ドル弱とお手頃。ボストンに着いたらすこし観光でもしようかとおもっていたのだが、あいにく死ぬほど寒い。ニューヨークが暖かかったので、コートをおいて来てしまったのが失敗だった。おもてを歩くと体調をくずしそうなので、駅近くの喫茶店で読書してすごす。ちょっとはやめに会場に行っておこうと凍えながら徒歩で探すが、それらしき通りがあるものの住所がみつからない。あきらかに倉庫とかしかならんでいないところで、おかしいなぁとおもいつつ人に聞いたらこの建物の上だといわれ、行ってみるとなにもなかったりといったことをさんざん繰り返したあげく、メールを確認したらchannel st.とchannel center st.をまちがえていたことに気がついた。正解は駅からそれほど離れていないところだったのである。なんとかたどり着くと、ちょうどブホブもきたところで、結果的にはちょうどよかった。ちなみに本人に確認したところ、bhobはカタカナ表記としてはボブよりブホブであるということがわかった。企画してくれたハワード・ステルツァーのほか、グレッグ・ケリーやヴィク・ローリングスもきてくれていた。グレッグはクトゥルフ同好の士であることが判明し、しばしもりあがる。よく考えたらサックスを生で聞くのははじめてだったが、ブホブすばらしかった。つづけて共演していきたい人です。うちあげは中華街へ。寿司プラス韓国料理という一見躊躇してしまう店だったが、こちらではポピュラーだそうだ。意外においしかった。ブホブのお宅にとめていただく。ペットのテンジクネズミの鳴き声がすばらしかった。ブホブはしばしば、音楽家としての負けを認めざるをえず、落ち込むらしい。